術前に捻転が解除された胆嚢捻転症の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A CASE OF TORSION OF THE GALLBLADDER IN WHICH TORSION WAS REDUCED PREOPERATIVELY

この論文をさがす

抄録

症例は38歳,男性.突然の心窩部痛を主訴に当院を受診した.腹部超音波検査で胆嚢は腫大し,正中側へ偏位していた.腹部CT検査では正中腹壁直下に胆嚢を認め,MRCPでは総胆管の左側に胆嚢を認め,胆嚢捻転症の診断で緊急手術を予定した.術前に再度超音波検査を施行したところ,胆嚢は正中側より胆嚢床に戻り,腹痛も消失した.CT検査,MRCPを再検すると胆嚢は正常位に戻っていた.胆嚢壊死を示唆する所見を認めず,第4病日に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術中所見で胆嚢は一部に壊死を認め,胆嚢床付着部は僅かであった.術後経過は良好で第8病日に退院した.捻転が解除された場合でも胆嚢壊死を念頭に置き,速やかに手術を施行する必要があると考えられた.

収録刊行物

参考文献 (18)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ