筋膜炎様の間質を伴う甲状腺乳頭癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Papillary Thyroid Carcinoma with Fasciitis-like Stroma
  • 症例 筋膜炎様の間質を伴う甲状腺乳頭癌の1例
  • ショウレイ キンマクエン サマ ノ カンシツ オ トモナウ コウジョウセン ニュウトウガン ノ 1レイ

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説明

症例は73歳,男性.5年前に2cmであった甲状腺右葉腫瘤が4cmに増大し,自覚症状もあって当院を再受診.甲状腺超音波検査では境界明瞭で内部エコーレベルは低く均質な腫瘤であり,穿刺細胞診によって鑑別困難と診断された.CT検査では周囲臓器浸潤,リンパ節腫大,肺肝骨への遠隔転移や他臓器の腫瘤性病変も認めなかった.悪性腫瘍診断で甲状腺全摘術+D2aを行った.病理組織学的所見より,筋膜炎様の間質を伴う甲状腺乳頭癌,T4a,N1a,M0,Ex2(気管),Stage IVAと診断した.術後1年4カ月で,頸部局所再発,左前頭葉孤立性脳転移,多発骨転移・多発肺転移・多発肝転移をきたし,病状の急速な悪化で永眠された.PTC-FSは急速に予後不良な経過を辿る可能性があると考えられ,診断後迅速に治療を行うことが肝要である.

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