I.MRI検査による直腸肛門診療における診断の進歩(新しい知見)

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  • Advanced Diagnosis and New Findings Using MRI in the Treatment of Anorectal Diseases

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抄録

MRIは脂肪組織や筋組織などの軟部組織のコントラスト分解能に優れ,また,解剖学的位置関係の把握に有用な様々な断面での画像構築が可能であり,直腸肛門領域疾患の診断に汎用されている.<BR>高位で深部に存在する坐骨直腸窩痔瘻や骨盤直腸窩痔瘻は,脂肪抑制T2強調画像による評価が有用である.MRIでは術中にわかりにくい瘻管の走行や膿瘍の拡がりが把握しやすく,見逃しや不十分な治療の防止に役立つ.<BR>直腸癌や肛門管癌では壁深達度やリンパ節転移診断に加え,局所再発や予後不良因子として重要なCRMの評価,ISRの適応決定に重要な肛門管内での腫瘍の進展度評価に有用であり,治療方針決定に役立つ.また,新しいリンパ節転移診断法としてDWI-MRIやリンパ節特異性造影剤を用いたUSPIO-enhanced MRIによる診断の検討が行われており,診断精度の向上に期待が寄せられている.

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