不安と抑うつの精神薬理 : SSRIの抗不安作用と不安の動物モデル(不安と抑うつの基礎と臨床)(第37回日本心身医学会総会)

書誌事項

タイトル別名
  • Psychopharmacology of Anxiety and Depression : Anxiolytic effect of SSRI and an animal model of anxiety(Bases and Clinical Practice of Anxiety and Depression)
  • 不安と抑うつの精神薬理--SSRIの抗不安作用と不安の動物モデル
  • フアン ト ヨクウツ ノ セイシン ヤクリ SSRI ノ コウ フアン サヨウ

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抄録

選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)がうつ病のみならず, 種々の不安障害の治療にも有効であることが最近明らかとなったが, 従来の不安の動物モデルはSSRIの抗不安作用を検出することはできなかった。われわれは不安の動物モデルとして恐怖条件づけストレス(CFS)を用い, 種々の薬物の効果を検討してきた。その結果, CFSによって惹起されるラットの不安行動(すくみ行動)を, ベンゾジアゼピン系薬剤, セロトニン1A受容体アゴニスト, SSRI, セロトニン前駆物質が抑制することを見出した。さらにCFSによって脳内のセロトニン作動性神経系の活動が亢進することも明らかにしてきた。以上の事実は, 不安と脳内セロトニン系の密接な関連を示すものである。

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 37 (3), 223-229, 1997

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (27)*注記

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