入院治療による急性期の栄養状態の改善 : 経口栄養剤療法を中心に(摂食障害に対する治療の最近の進歩)(第37回日本心身医学会総会)

書誌事項

タイトル別名
  • Improvement of Malnutrition in the Initial Treatment for Inpatients with Anorexia Nervosa : On liquid formula therapy
  • 入院治療による急性期の栄養状態の改善--経口栄養剤療法を中心に
  • ニュウイン チリョウ ニヨル キュウセイキ ノ エイヨウ ジョウタイ ノ カイ

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抄録

神経性食欲不振症(AN)の治療では、まず低栄養状態をできるだけ早期に改善し、自己同一性障害を扱う精神療法にスムーズに移行する必要がある。筆者らは、ANの初期入院治療における栄養回復の手段として、経口栄養剤の単独使用(経口栄養剤療法)を行ってきた。傾向栄養剤療法は病院治療食を用いた栄養回復に比べ、カロリー摂取量と体重の順調な増加、消化器症状の回復がみられ、消火器症状の悪化による肥満恐怖の憎悪を回復し、治療意欲を高める。経口栄養剤療法の適応となるのは、羅病期間の長い拒食型のANであった。経口栄養剤療法は、患者の乳幼児期における分離固体化の過程を再現し、精神療法的に貴重な知見を与える。

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 37 (1), 35-41, 1996

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (8)*注記

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