慢性疼痛患者に対する多面的治療と経過について

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タイトル別名
  • Multi-disciplinary Treatment and the Outcome in Patients with Chronic Pain
  • マンセイ トウツウ カンジャ ニ タイスル タメンテキ チリョウ ト ケイカ ニ ツイテ

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説明

入院した慢性疼痛患者24名に対して,認知行動療法に加えてリハビリテーションや整形外科的治療,家族調整,カウンセリングなど多面的治療を実施した.その結果,16例(67%)で症状の改善がみられ退院した.2年後の経過では,14例(58%)が社会復帰していた.改善がみられなかった8例は,全例慢性のストレスを抱え,5例に精神的あるいは身体的合併症がみられた.そして,2年後,8例とも社会復帰していなかった.慢性疼痛の治療は,チーム医療のもとで,心身両面からの治療と治療者の辛抱強い取り組みが必要である.しかし,難治化した症例は,患者だけで解決するのが困難な慢性ストレスを抱えていたり,他の合併症をもっているので,専門医やソーシャルワーカー,患者を取り巻く関係者の協力が欠かせない.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 44 (3), 193-200, 2004

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (12)*注記

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