過食を伴う摂食障害患者に対するBOOCSの応用

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タイトル別名
  • Application of "BOOCS" to the Management of Eating Disordered Patients with Binge Eating
  • カショク オ トモナウ セッショク ショウガイ カンジャ ニ タイスル BOO

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説明

われわれは, 藤野らによる新しい肥満の治療理論であるBOOCS(Brain Oriented Obesity Control System)を, 過食を伴う摂食障害患者6例(神経性食欲不振症2例, 神経性過食症4例, DSM-IVによる)に応用してみた.BOOCSに従って, 患者自ら治療できるようなマニュアルを作成し, これを利用しながら外来にて個人療法を行った.5例では初診から1週間以内に症状が減少し始め, 最終的にすべての症例で比較的短期間に過食症状が寛解した.全例とも食行動の問題の他に対人関係の問題も抱えていたが, うち3例ではBOOCSによって「過食との戦い」から解放されるにつれて, 自らそれぞれの問題を解決することができた.また, それ以外の3例では, 対人関係の問題に取り組む際にもBOOCSの「2つの原理」が非常に有用であった.過食を伴う摂食障害の治療におけるBOOCSの有用性が示唆された.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 38 (6), 423-431, 1998

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (14)*注記

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