心身症患者におけるPsychophysiological Stress Responseの特徴

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タイトル別名
  • Characteristics of Psychophysiological Stress Responses in Patients with Psychosomatic Disorders
  • シンシンショウ カンジャ ニ オケル Psychophysiological Stress Response ノ トクチョウ

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抄録

Psychophysiological Stress Response(以下, PSR)あるいはPsychophysiological Stress Profileは, いくつかの精神生理学的指標を測定し, ストレスを負荷したときの反応から, 主に自律神経系の機能的な評価や精神生理学的な特徴の評価を行う方法で, 臨床的にはバイオフィードバックなどに使われている.われわれは当科を受診した心身症患者におけるPSRの特徴を健常群と比較して検討した.その結果, 心身症群は健常群に比べて精神生理学的に低反応な傾向が示された.また, 自覚的には緊張感が高く, 認知的な特徴も示唆された.従来, 病的な状態ではストレスに対して高反応であるとされてきたが, 心身症においては低反応の傾向が示され, "hypofunctional stress systems"が病態形成の一端を担っていることが推測された.以上から心身症の病態仮説を考察し, それに基づく治療的アプローチの可能性を示した.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 45 (9), 685-695, 2005

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (3)*注記

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