交流分析の現代的意義を見直す : 「一人の心理学」から「二人の心理学」へ(<特集>医療における交流分析)

書誌事項

タイトル別名
  • Significance of Transactional Analysis in Modern Society : From "One Person Psychology" to "Two Person Psychology"(<Special Issue>Transactional Analysis in Medical Care)
  • 交流分析の現代的意義を見直す--「一人の心理学」から「二人の心理学」へ
  • コウリュウ ブンセキ ノ ゲンダイテキ イギ オ ミナオス ヒトリ ノ シンリガク カラ フタリ ノ シンリガク エ

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説明

医療者が気をつけていても,医療者と患者との交流がこじれてしまうことがある.交流分析は,このような交流のカラクリを分析し,改善しようとする心理学である.本稿では,この交流分析が精神分析の「幼少時の親子関係による制約からの解放」という枠組みを受け継ぐものであることを確認した.そのうえで,交流分析が「精神を分析すること」ではなく「交流を分析すること」に焦点を移した意義について見直した.それは,中立性,一方向性を特徴とする「一人の心理学」を離れ,共感性,相互性,関係性を特徴とする「二人の心理学」に移行するものであった.この意義は,自己が不安定である現代の患者との交流において重要性を増していると考えられた.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 51 (11), 987-993, 2011

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (10)*注記

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