心身医学研究における医療人類学の貢献(シンポジウム/心身医学の研究方法の開発を目指して-要素還元主義による研究を乗り越えて-,2005年/第46回日本心身医学会総会/奈良)

  • 辻内 琢也
    早稲田大学人間科学学術院健康福祉科学科
  • 鈴木 勝己
    千葉大学大学院社会文化科学研究科健康環境論
  • 辻内 優子
    東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学
  • 鄭 志誠
    東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学
  • 熊野 宏昭
    東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学
  • 久保木 富房
    東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学

書誌事項

タイトル別名
  • Medical Anthropology Contributes to Psychosomatic Research(Symposium/Developing Psychosomatic Research Methods: Overcoming the Reductionistic Research)
  • 心身医学研究における医療人類学の貢献
  • シンシン イガク ケンキュウ ニ オケル イリョウ ジンルイガク ノ コウケン

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抄録

「医療人類学」は社会・文化人類学の一分野として,健康や病いと社会・文化システムとの関係を探求してきた.本稿では,はじめに病いの経験の社会的・文化的な相互作用を明らかにするうえでとても有用な,(1)多元的ヘルスケアシステム,(2)説明モデル・アプローチ,(3)病いの語りと臨床民族誌,という三つのキーコンセプトについて解説する.次に,われわれがこれまでに取り組んできた,医療人類学的アプローチを応用した質的研究3点を具体的に提示し,物語りに基づく医療(ナラティプ・ベイスト・メディスン; NBM)の理論的骨格の一つとも言える,「医療人類学」の目指す学問的姿勢を明らかにする.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 46 (9), 799-808, 2006

    一般社団法人 日本心身医学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (17)*注記

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