書誌事項
- タイトル別名
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- "Witness-Based Medicine" in Psychosomatic Medicine : Qualitative Research in Cultural Anthropology (2^<nd> report)
- シンシン イリョウ ニ オケル ショウゲン ニ モトヅク イリョウ ブンカ ジンルイガク ニ ヨル シツテキ ケンキュウ ダイ2ホウ
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抄録
本研究は文化人類学の立場から病いの語りを分析する質的研究である.分析対象は, 第1報において報告された臨床プロセスの第3段階における病者の語りと聴き手との相互作用である.第3段階の医師-患者関係は, 疾病を慢性の病いとして受容していく関係性であり, 病者が自らの病いの経験を意義あるものとして語り, 医師がその語りに対して感嘆しつつ傾聴する姿勢が確認された.本研究では, この治療関係が外部の第三者から確認されることによつて, 病いの語りにおける"証言(witness)"というべき現象が生成されていく仮説が導き出された.この現象は, 全人的医療の理解に貢献し, "物語りに基づく医療(Narrative-Based Medicine)"の核となる重要な概念と考えられた.病者・医師・第三者の相互作用は, 病いの語りを精錬させ, 病者が病いの専門家として自立していく臨床プロセスを導くと分析されたからである.
収録刊行物
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- 心身医学
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心身医学 45 (12), 907-914, 2005
一般社団法人 日本心身医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204891515392
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- NII論文ID
- 110003479810
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- NII書誌ID
- AN00121636
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- ISSN
- 21895996
- 03850307
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- NDL書誌ID
- 7710778
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可