小児期の特徴(体を失っては心が育たない)と心療内科医に伝えたいこと(合同シンポジウム:心理ストレスによる身体反応,2009年,第1回日本心身医学5学会合同集会(東京))

書誌事項

タイトル別名
  • Body Reaction by the Psychological Stresses : Childhood Features(Symposium/Somatic Responses Induced by Psychological Stress)
  • 小児期の特徴(体を失っては心が育たない)と心療内科医に伝えたいこと
  • ショウニキ ノ トクチョウ カラダ オ ウシナッテ ワ ココロ ガ ソダタナイ ト シンリョウナイカイ ニ ツタエタイ コト

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抄録

心の発達を心理学でなく,筆者の臨床体験から得た「体,特に感覚(触覚)に基本においた心の発達」とした図示仮説を紹介した.現代は「心の時代」「心の教育」と,心の大安売りをしているが,「体(触覚)を忘れた/実感しない成長が心を失った」という視点が欠けていると考える.そして,社会で最も求められる「表現」「自信・自尊心」「認知」「対人関係」という能力が,乳幼児期の母子関係で育つと論じ,これを損なう物の豊かな時代,65年続く戦後教育,特に最近のフェミニズムイデオロギー(わが国では和製英語でジェンダーフリーと称している)の危険性にも言及した.また,成人は子どもが成長した結果と考え,成人を診る医師に子ども時代の重要性を認識してほしいと希望を述べた.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 50 (8), 713-718, 2010

    一般社団法人 日本心身医学会

参考文献 (7)*注記

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