歯科心身医学の進歩と課題(2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))

  • 豊福 明
    東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科全人的医療開発学講座歯科心身医学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Recent Progress in Psychosomatic Dentistry and its Problem
  • 教育講演 歯科心身医学の進歩と課題
  • キョウイク コウエン シカ シンシン イガク ノ シンポ ト カダイ

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抄録

歯科心身医学は,従前の技術偏重主義への反省から大きな期待をもたれて誕生した.臨床的にもますますニーズが高まってきている.歯科界の認知も得られつつあるが,いまだ十分な実力を備えたとはいえない.歯科心身症の診断や治療に進歩もみられるものの,「心身症」概念の混乱や治療に関する臨床データの不備など課題は多い.われわれの目指す新しい歯科心身医学とは,中枢を巻き込んだ歯科的症状,いわば"歯とこころ"が複雑に絡み合った病態に対応する総合的学問体系を意味している.先人の業績を礎に,さらに臨床と研究を積み重ね,もっと歯学教育に溶け込んで,次の世代に即応した「心身医学」を継承していくことが求められている.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 53 (11), 1011-1017, 2013

    一般社団法人 日本心身医学会

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