抑うつ・不安のオルタナティブ・メディスン : 定性的レビュー(シンポジウム:精神栄養・行動医学 : 抑うつや不安の予防・治療における新しい可能性,2013年,第54回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(横浜))

  • 川口 彰子
    名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野
  • 渡辺 範雄
    国立精神・神経医療研究センタートランスレーショナル・メディカルセンター

書誌事項

タイトル別名
  • Complementary and Alternative Medicine (CAM) for Depression and Anxiety : Qualitative Review(Symposium/Nutritional Psychiatry and Behavioral Medicine : New Possibilities for Prevention and Treatment for Depression and Anxiety)
  • 抑うつ・不安のオルタナティブ・メディスン : 定性的レビュー
  • ヨクウツ ・ フアン ノ オルタナティブ ・ メディスン : テイセイテキ レビュー

この論文をさがす

抄録

補完代替療法(CAM)とは,通常,医療の一部とはみなされない,多様な医療,ヘルスケアシステム,実践,商品と定義されている.CAMの利用は増加傾向にあり,精神疾患に罹患している多くの患者も利用しているが,オメガ3系脂肪酸などの一部を除き,CAMの効果は臨床家の間で,広く認知されているとはいいがたい.筆者らは,うつや不安に関するCAMのメタアナリシスおよび無作為化比較試験(RCT)について,定性的レビューを行った.リラクゼーション療法,西洋オトギリソウ,ホメオパシー,運動療法,鍼灸療法などについてメタアナリシスの報告があるが,一般的医学分野で要求される水準と比較して研究方法論として質が低いものが多かった.CAMの推奨・非推奨を決定するためには研究方法論の優れたエビデンスの蓄積が今後さらに必要と考えられる.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 54 (9), 861-866, 2014

    一般社団法人 日本心身医学会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ