実験的 Yersinia enterocolitica 歯感染症における Beta-adregenic Drugs の効果

  • 井上 健
    防衛医科大学校公衆衛生学教室:杏林大学医部病理学教室

書誌事項

タイトル別名
  • The Pharmacologic Effects of Beta-adregenic Drugs to Murine Yersinia enterocolitica Infection
  • 実験的Yersinia enterocolitica菌感染症におけるBeta-adregenic Drugsの効果
  • ジッケンテキ Yersinia enterocoliticaキン カンセンショ

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抄録

Yersinia enterocolitica菌の感染に対して防禦的に働くと考えられるリンパ球, 単球, 好中球の反応性増殖が, Beta-adregenic drugsによりどの様に変化するかを, 脾の抗体産生能および組織所見で検討した。菌接種と同時にBeta-adregenic刺戟剤であるtheophillineやisoproterenolを投与したマウスでは, 菌接種後6日目をピークとして, 脾に有核細胞の著明な増殖を伴う腫大がみられた。しかし, 脾の抗体産生能に変化がみられず, 諸臓器における炎症反応もむしろ抑制した。Beta-adregenic抑制剤であるpropranololを投与したマウスでは, 脾の有核細胞および抗体産生能がともに減少し, 肺に急性滲出性炎症像が, また肝に限局性壊死像が出現した。この際, 投与した薬物が10^<-4>M濃度で最も著明な効果が得られた。本菌の感染に対し反応増生するこれらの細胞はBeta-adregenic機構を介するCyclic nucleotideの蓄積量の変化に関与していることを示した。

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