補完代替療法を受ける外来がん患者を対象とした主治医と話すことへのためらいの構成概念の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Hesitation in Speaking with Primary Doctors among Cancer Outpatients Who are Undergoing Complementary and Alternative Therapy
  • ホカン ダイタイ リョウホウ オ ウケル ガイライ ガン ・ カンジャ オ タイショウ ト シタ シュジイ ト ハナス コト エ ノ タメライ ノ コウセイ ガイネン ノ ケントウ

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抄録

患者と医師とのコミュニケーションは,がん患者の身体的・精神的負担の軽減において重要な役割を担っている.しかし,主治医に話すことにためらいを感じ,伝えるべきことを伝えられずにいるがん患者は少なくない.本研究では,がん患者が標準治療について主治医に話すことへのためらいの因子構造を検討し,主治医に話すことをためらうがん患者の傾向を明らかにすることを目的とした.補完代替療法を行うがん専門クリニックに通院する成人がん患者52名に質問紙調査を実施した結果,がん患者が主治医と話すことへのためらいは「情報の取捨選択に対する葛藤」と「主治医に対するあきらめ」の2因子で構成されていた.また,患者の年齢,ステージ,就業形態,再発の有無によってためらいの程度が異なっていた.患者から主治医へのコミュニケーションの改善には,患者の状況を踏まえたうえで主治医に話すことへのためらいを軽減するかかわりが必要であるといえる.

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 55 (7), 873-883, 2015

    一般社団法人 日本心身医学会

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