Bromocriptineが効果を示した進行性核上性麻痺の1例

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  • A Case of Progressive Supranuclear Palsy with Partial Improvement by Bromocriptine

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抄録

症例は49歳の男性。昭和53年,スキーの最中に頻回に転倒するようになり,その後,動作緩慢が徐々に進行した。昭和58年,複視,小字症が出現し,L-DOPAを服用したが,無効であった。昭和59年,眼瞼下垂,歩行時の転倒傾向が出現し,L-threo-3,4-dihydroxyphenylserine (DOPS)を服用したが,効果なく,昭和60年12月,当科入院。歩行時の著明な転倒傾向,頸部後屈,垂直注視障害,開眼失行,仮性球麻痺,錐体路徴候,尿失禁,軽度知能低下,固縮,動作緩慢など呈し,進行性核上性麻痺と診断した。1日量30mgのbromocriptineの投与にてpostural instabilityの改善を認めた。進行性核上性麻痺に対するbromocriptineの有効性について,未だに一定した見解はなく,治療の概要も含め,その詳細を検討した。

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