中結腸動脈が脾動脈から分枝する一破格例

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タイトル別名
  • An Anomalous Case of a Middle Colic Artery Derived from the Splenic Artery

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説明

脾動脈から分枝する中結腸動脈の報告例は本邦では足立, 山田らおよび松島らが1例ずつ記載しているのみで極めてまれな例であるので報告する。症例 : 78歳, 日本人女性, 体格中等度。腹腔動脈は第12胸椎体下端で腹大動脈から出て, すぐに右副肝動脈(足立 : I型, 7群)と左下横隔動脈を分枝, 次いで左胃動脈, 総肝動脈および脾動脈に分かれる。脾動脈の分枝点から5.5mmで中結腸動脈(径2.8×2.2mm, 長さ14cm)が上前方に出, すぐに前左方に屈曲し途中で膵枝を出しながら膵体の後面を左結腸曲に向って走り, 12cmで上・下枝に分かれる。上枝は左結腸曲に直線的に達した後, 下行結腸に沿って7cm下行し, 下腸間膜動脈からの左結腸動脈と吻合する。下枝は左結腸曲の右方2cmで横行結腸に達し, これに沿って約20cm右方に進み, 右結腸曲から約10cmの点で上腸間膜動脈からの中結腸動脈(やや右寄り)と吻合する。

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