書誌事項
- タイトル別名
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- Wallenberg's Syndrome with Diplopia : Report of a Case
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説明
上下方向にずれる複視を伴ったWallenberg症候群の36歳男性例を報告した。左への方向一定性眼振,右顔面と左半身の温痛覚鈍麻,右への転倒傾向,嚥下困難,右Horner症候群に加え,主として下方注視の際,上下方向にずれる複視を認めた。複視は頭部を右に傾けると軽快し, Hess表検査では左上斜筋不全麻痺の所見であった。MRIで右延髄背外側部のみに限局する小病巣であったことから,複視の原因はこの部分に含まれる前庭神経核,下小脳脚,網様体の障害が同側の滑車神経核および,おそらく,対側下直筋支配核の機能障害をきたしたためと考えられた。文献的にも,病巣側に頭を傾けると軽快する複視がWallenberg症候群に伴うことは極めて稀である。
収録刊行物
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- 杏林医学会雑誌
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杏林医学会雑誌 24 (1), 121-124, 1993
杏林医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204898199808
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- NII論文ID
- 110007373975
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- ISSN
- 1349886X
- 03685829
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可