書誌事項
- タイトル別名
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- Voice Onset Time for the Word-Initial Voiceless Consonant /ta/ in Abductor Spasmodic Dysphonia
- —A Comparison with Normal Controls—
- ─健常者との比較─
説明
目的:痙攣性発声障害(以下,SD)は,いわゆる機能性音声障害との鑑別等,独立した音声疾患としての定義がいまだ確立しているとはいえず,その重症度・治療効果に関する標準的な評価法は確立されていない.そこで,われわれはSDの音声症状である間欠的な声の途切れを定量的に評価し,その特徴を明らかにした.<br>方法:対象は外転型SD 8例と健常成人10例とした.「北風と太陽」の文章音読中に3回出現し,条件が異なる(1:句読点なし,2:読点あり,3:句点あり)語頭無声子音を含むモーラ/ta/におけるVOTとその直前の音節での無音区間長を計測した.<br>結果:読点あり,句点ありの条件下では,外転型SD例でVOTが有意に延長していた.<br>結論:外転型SD例のなかには,句読点の有無(無音区間長の違い)によってVOTが変動する例が存在することが明らかになった.無音区間長を考慮したVOTの計測は,SDの音声症状を定量化するにあたり,有用である可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 音声言語医学
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音声言語医学 53 (4), 329-335, 2012
日本音声言語医学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204902086528
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- NII論文ID
- 130002136711
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- ISSN
- 18843646
- 00302813
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可