糖尿病に伴う低マグネシウム血症が原因と考えられた偽痛風の1例

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  • ショウレイ ホウコク トウニョウビョウ ニ トモナウ テイマグネシウム ケツショウ ガ ゲンイン ト カンガエラレタ ニセ ツウフウ ノ 1レイ

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説明

患者は43歳, 男性.糖尿病の経過中, 約10日に1度4日間程度, 38℃ 台の発熱と移動性非対称性関節炎が出現した.発熱時血糖値は上昇し, 解熱とともに改善した.全身の関節X線像の典型的石灰化と関節液中のピロリン酸力ルシウム結晶が確認され, 偽痛風と診断した.原因として低マグネシウム (Mg) 血症が認められ, 消化器疾患, 内分泌疾患, 腎疾患, 薬剤使用などがないことから糖尿病に伴う低Mg血症と考えられた.治療として少量Mg製剤および活性型ビタミンD3製剤が著効を示した.本例では糖尿病に伴い低Mg血症が生じ, そのために偽痛風をきたすことが示唆された.さらに, 周期性の発熱および移動性関節炎と血糖コントロールの急激な悪化という, 極めてまれな症状を呈した.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 46 (1), 7-10, 2003

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (13)*注記

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