後天性反応性穿孔性皮膚症に厳格な血糖コントロールとアロプリノールが奏効した1型糖尿病慢性腎不全の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Successful Treatment with Allopurinol and Strict Glycemic Control for Acquired Reactive Perforating Collagenosis in a Patient with Type 1 Diabetes and Chronic Renal Failure
  • 症例報告 後天性反応性穿孔性皮膚症に厳格な血糖コントロールとアロプリノールが奏効した1型糖尿病慢性腎不全の1例
  • ショウレイ ホウコク コウテンセイ ハンノウセイ センコウセイ ヒフショウ ニ ゲンカク ナ ケットウ コントロール ト アロプリノール ガ ソウコウ シタ 1ガタ トウニョウビョウ マンセイ ジンフゼン ノ 1レイ

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説明

後天性反応性穿孔性皮膚症(acquired reactive perforating collagenosis; ARPC)は皮膚表皮への変性膠原線維の排出を特徴とし,糖尿病や慢性腎不全に合併する稀な皮膚疾患である.われわれは血液透析導入後の1型糖尿病に本症を合併し,厳格な血糖コントロールとアロプリノール投与が奏効した症例を経験した.症例は26歳,女性.1986年(9歳)に1型糖尿病を発症.2001年頃から背部と両下肢伸側に〓痒感の強い丘疹が多数出現し,ARPCと診断された.ステロイドおよび抗ヒスタミン薬による局所治療を4年間受けていたが難治性であった.2002年4月慢性腎不全のため血液透析を導入,2004年3月膵腎移植登録目的で入院した.1,800kcal,蛋白40gの食事療法および強化インスリン療法を行い,アロプリノール100mgを開始したところ,約2週間で〓痒感が軽減し,2カ月後には皮疹も減少した.ARPCの発症機序は十分に解明されておらず難治性であることが多いが,本症例では血糖の厳重な管理に加えアロプリノールが奏効したと考えられた.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 49 (1), 27-33, 2006

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (25)*注記

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