書誌事項
- タイトル別名
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- Four Cases of Male Patients Successfully Treated with Tokishakuyakusanryo
- 臨床報告 当帰芍薬散料が有効であった男性の4症例
- リンショウ ホウコク トウキシャクヤクサンリョウ ガ ユウコウ デ アッタ ダンセイ ノ 4 ショウレイ
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説明
当帰芍薬散は婦人科疾患を中心に幅広く応用されるが,男性での有効例の報告は殆どない。今回我々は,当帰芍薬散料が有効であった男性の4症例を経験した。症例1は84歳,冷えや瘀血所見を伴うコントロール不良な鼻アレルギー症例に,本方加味が有効であった。症例2は63歳,主訴は気管支喘息,前立腺肥大症,鼻アレルギー。麻黄剤が使用しにくい高齢者の鼻アレルギーなど諸症状に対して,本方と半夏厚朴湯の合方が有効であった。症例3は70歳,主訴は尿蛋白持続陽性。冷え,瘀血,水滞を目標とし,本方加味により4カ月後尿蛋白が陰性化した。症例4は56歳,潰瘍性大腸炎に対し胃風湯加味が有効であったが,経過中血圧上昇を認めた。甘草が入らず構成生薬の類似した本方加味に転方,以後血圧や腹部症状が安定した。吉益南涯は,男性における当帰芍薬散の使用経験を記した。当帰芍薬散の男性症例を検討することで,より応用範囲が広がる可能性がある。
収録刊行物
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- 日本東洋医学雑誌
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日本東洋医学雑誌 61 (3), 319-324, 2010
一般社団法人 日本東洋医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204906933376
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- NII論文ID
- 10030705212
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- NII書誌ID
- AN00015774
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- ISSN
- 1882756X
- 02874857
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- NDL書誌ID
- 10731096
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可