書誌事項
- タイトル別名
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- On the Koso-san "Sho" for treating irritable bowel syndrome.
- カビンセイ チョウ ショウ ニ オケル コウソサンショウ ノ イチコウサツ
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説明
過敏性腸症に対する香蘇散の使用目標を明確にするため, 本方が有効であった過敏性腸症10症例につき, その自覚症状, 漢方医学的症候, 注腸造影所見について検討した。その結果, (1) 間歇的な腹痛や腹満がある。(2) 顔色は青白いが若干の上衝傾向がみられる。(3) 皮膚は軽度に粗造である場合が多い。(4) 脈は弦やや弱。(5) 腹力は中等度よりやや軟。(6) 心下部 (剣状突起直下) の圧痛。(7) 腹動 (臍上悸, 臍下悸) が明らか。(8) 右に軽度の胸脇苦満。(9) 腹直筋の緊張は原則としてみられない。(10) 軽度の臍傍圧痛を右に認めることが多い。(11) 便通による分類からは不安定型に有効。(12) 注腸造影所見では脾彎曲・肝彎曲の屈曲が強く, 収縮が高度である。以上の12項目が本証として示唆された。また, 過敏性腸症の治療に香蘇散が適応となるものがあることを, はじめて報告した。
収録刊行物
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- 日本東洋医学雑誌
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日本東洋医学雑誌 41 (2), 77-86, 1990
一般社団法人 日本東洋医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204907201792
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- NII論文ID
- 130001416534
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- NII書誌ID
- AN00015774
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- ISSN
- 1882756X
- 02874857
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- NDL書誌ID
- 3697230
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可