インスリン抗体による夜間低血糖に長期的なステロイド治療が奏功したリウマチ性多発筋痛症併発糖尿病の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Type 2 Diabetes Mellitus with Polymyalgia Rheumatica Successfully Treated with Long-Term Corticosteroid Administration for Nocturnal Hypoglycemia Possibly Caused by Insulin Antibody
  • 症例報告 インスリン抗体による夜間低血糖に長期的なステロイド治療が奏功したリウマチ性多発筋痛症併発糖尿病の1例
  • ショウレイ ホウコク インスリン コウタイ ニ ヨル ヤカン テイケットウ ニ チョウキテキ ナ ステロイド チリョウ ガ ソウコウ シタ リウマチセイ タハツキンツウショウ ヘイハツ トウニョウビョウ ノ 1レイ

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抄録

超速効型インスリン製剤によりインスリンアレルギーを認め,インスリン抗体による不安定な血糖変動が生じ,ステロイド治療が奏効した症例を経験した.症例は76歳,男性,1993年2型糖尿病と診断,2005年10月内服加療を開始した.11月リウマチ性多発筋痛症を併発しプレドニゾロン(PSL)使用後よりヒューマログミックス50®を導入した.2006年2月頃より夜間低血糖とインスリン注射部位の皮下硬結が出現した.2007年5月にPSL治療が終了したが,血糖変動不安定さは変わらず,11月にインスリン抗体陽性(結合率92.7 %)が判明した.インスリン量調整,製剤変更後も血糖変動は不安定で,2009年10月より3日間mPSL 250 mg/日投与の後PSL 30 mg/日を開始した.ステロイド治療開始12日頃より夜間低血糖は改善,1年後の結合率80 %前後,PSL 2.5 mg/日で血糖変動は安定し,ステロイド投与前後のScatchard解析でも有効性を示された.<br>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 55 (7), 470-476, 2012

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (14)*注記

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