医療材料管理の実態と物品管理システムに関するアンケート調査結果について

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タイトル別名
  • Facts about Stock Control of Medical Supplies and Inventory Management System: Results of a Survery
  • イリョウ ザイリョウ カンリ ノ ジッタイ ト ブッピン カンリ システム ニ カンスル アンケート チョウサ ケッカ ニ ツイテ

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抄録

医療現場において,“モノの管理”はどうあればよいのか。全国厚生連病院を対象に, 医療材料管理の実態と物品管理システムに関するアンケート調査を試みた。アンケート調査は, 全国厚生連病院のうち100床以上の病院を対象に実施, 調査依頼数98件, 回答数51件, 有効回答数49件であった。調査項目の中で, 物品管理システムの稼働状況, 在庫管理についてはできる限りの分析を実施した。(1)物品管理システムの導入後, 安定的稼働状況に至るまでの期間については, 全体で41%の施設に半年以上の日数が掛かっていた。(2)物品管理システム導入後の効果については, 発注, 入庫, 出庫, 棚卸し業務の簡便化が主なものであり, 医事請求漏れ防止, 品目の絞り込み, 仕入率の低下など, 経営的側面での効果は少なかった。(3)物品管理システムのマスター管理については, データの精度, 迅速な処理, 作業効率管理体制を問題に挙げている施設が多かった。(4)物品管理システム使用の院内型SPDに於いて, 消費管理の有無による在庫比較では, 元倉庫より払い出された医療材料を使用者が消費管理を行なう方法では, 17.7日, 一方, 元倉庫の職員が使用者側に届けると同時に部署棚の消費管理をする方法では, 8.3日と在庫保有日数に差が出ていた。(5)約8割方の病院が物品管理システムの導入を行ない, 物品の標準化の推進, 物品の適正な購入, 在庫管理, 消費管理, 効率的な供給システムの構築を図ろうとしていた。

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