救命可能であった仙骨部褥瘡に起因した壊死性筋膜炎の2例

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タイトル別名
  • Two Survived Cases of Necrotizing Fasciitis Caused by Sacral Decubitus
  • 症例報告 救命可能であった仙骨部褥瘡に起因した壊死性筋膜炎の2例
  • ショウレイ ホウコク キュウメイ カノウ デ アッタ センコツブ ジョクソウ ニ キイン シタ エシセイキン マクエン ノ 2レイ

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抄録

壊死性筋膜炎は急速に進行する致死性の高い疾患で,基礎疾患として糖尿病が多い。今回,仙骨部褥瘡に起因した壊死性筋膜炎で,広範囲の切開排膿,洗浄ドレナージとデブリードマンを行ない救命できた症例を2例経験したので報告する。症例1は74歳男性で,既往歴に糖尿病とうつ病を認めた。症例2は82歳男性で,既往歴に糖尿病,脊椎損傷による対麻痺,仙骨部褥瘡を認めた。いずれも壊死性筋膜炎発症早期に臀部と背部の広範囲の切開排膿,洗浄ドレナージとデブリードマンを行ない,広域スペクトルの抗菌薬投与で救命できた。また術前の全身状態,糖尿病などの基礎疾患や術後の創部からの蛋白漏出により,術後に栄養状態が著明に悪化したため,糖尿病のコントロールとそれに伴う栄養管理で栄養状態は改善した。活動性低下に対しては,体圧分散寝具の使用,体位交換やリハビリテーションが創の早期改善のために必要であった。

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参考文献 (14)*注記

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