書誌事項
- タイトル別名
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- <b>Otsujito Found Effective in Enterocutaneous Fistula after Trying Other Kampo T</b><b>reatments</b>
- 臨床報告 術後腹壁-小腸瘻に対する随証治療を通じ最終的に乙字湯が有効であった1例
- リンショウ ホウコク ジュツゴ フクヘキ-ショウチョウロウ ニ タイスル ズイショウ チリョウ オ ツウジ サイシュウテキ ニ オツジ ユ ガ ユウコウ デ アッタ 1レイ
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説明
<p>腹壁—小腸瘻に対し,肛門疾患の処方として有名な乙字湯を使用し瘻孔閉鎖に至った症例を経験した。症例は81 歳女性。12年前に虚血によるS 状結腸穿孔で腹膜炎を起こし他院で緊急手術を受けた。術直後から腹壁—小腸瘻を発症し2年後小腸瘻を切除,メッシュによる腹壁補強を行った。8年後メッシュ感染による腹膜炎を発症,以後頻回にイレウスを繰り返していた。当院転院後外科的に腹腔内ドレナージ,メッシュ除去術などの局所手術を繰り返したが創傷治癒が進まず漢方治療が開始された。約1年間帰耆建中湯加附子を継続し,瘻孔は1ヵ所に限局されたが腸液の漏出を止めることはできなかった。その後随証治療を通じ乙字湯の合方次いで乙字湯単方に切り替え瘻孔閉鎖に至った。乙字湯の構成生薬のうち当帰による抗炎症作用,升麻による升提作用などが瘻孔閉鎖に寄与したものと示唆され,乙字湯は腹壁—小腸瘻に対しても考慮すべき方剤と考えられた。</p>
収録刊行物
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- 日本東洋医学雑誌
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日本東洋医学雑誌 68 (2), 127-133, 2017
一般社団法人 日本東洋医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204911294592
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- NII論文ID
- 130006177844
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- NII書誌ID
- AN00015774
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- ISSN
- 1882756X
- 02874857
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- NDL書誌ID
- 028283772
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- Crossref
- CiNii Articles
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可