女子原発性尿道扁平上皮癌の1例

書誌事項

タイトル別名
  • Primary Squamous Cell Carcinoma of the Female Urethra: A Case Report
  • 症例報告 女子原発性尿道扁平上皮癌の1例
  • ショウレイ ホウコク ジョシ ゲンパツセイ ニョウドウ ヘンペイ ジョウヒガン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

〔症例〕患者は67歳女性で,主訴は左臀部痛であった。精査で尿道から膀胱前壁を主体とした腫瘍と左腸骨動脈リンパ節腫脹,左恥骨周囲腫瘤性病変,左臀部軟部組織浸潤を認めた。平成20年2月,経尿道的腫瘍切除術を施行し,病理組織学的に扁平上皮癌と診断された。臨床病期分類は尿道癌stage D4であった。放射線治療および緩和療法で疼痛管理に努め,一時は外来通院が可能となったが,その後徐々に全身状態が低下し死亡した。<br>〔考察〕女子尿道腫瘍は,非常に稀な疾患であり一般に予後不良とされる。多様な組織型を呈するが,予後予測因子としては病期が重要である。また尿道腫瘍は,その希少性から症例の集積が困難であり,観察期間が比較的短期になりやすいことや,その多彩な生物学的活性のため,現時点で有効な治療法の確立には至っていない。これは臨床的に重要な問題であると考えられ,今後多施設共同研究等を用いた治療法の検討が望まれる。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (23)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ