胃びまん性神経節腫症と早期胃癌を合併したvon Recklinghausen病の1例

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  • von Recklinghausen's Disease Complicated by Gastric Diffuse Ganglioneuromatosis and Early Gastric Cancer: A Case Report

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抄録

von Recklinghausen病 (以下, VR病と略す) に胃神経節腫症と胃癌を合併した極めてまれな1例を経験した. 症例は63歳の女性で, 全身倦怠感と貧血のため来院した. 胃内視鏡検査ならびに胃X線造影検査により, 胃噴門領域に径5cm大の胃粘膜下腫瘍と胃幽門領域に径7cm大の円盤状の隆起性早期胃癌の併存を認め, 胃全摘術を施行した. 病理組織学的検査により, 前者はびまん性神経節腫症, 後者はIIa型高分化管状腺癌であった. 皮膚腫瘍は神経線維腫であった. 皮膚腫瘍と胃粘膜下腫瘍の生物学的特性を調べる目的で免疫組織化学的検索を行った. その結果, 両腫瘍ともS-100蛋白が陽性, vimentinは一部陽性, C-kit, CD34, desmin, α-SMAは陰性, NSEは胃腫瘍のみ陽性であった. すなわち, 両者は免疫組織学的に多くの共通項を持つ同系統の神経原性腫瘍であった.

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