頚部の筋力トレーニングと脱トレーニングが頚部筋力に及ぼす影響

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タイトル別名
  • EFFECTS OF NECK MUSCLE TRAINING AND DETRAINING ON NECK MUSCLE STRENGTH
  • ケイブ ノ キンリョク トレーニング ト ダツ トレーニング ガ ケイブ キン

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抄録

本研究は頚部筋のトレーニングを競技者と一般人に14週間行わせ, そのトレーニング効果について比較検討を行った.またトレーニングを14週間中止した場合 (脱トレーニング) の頚部筋力の動態についても検討を行った.得られた主な結果は次のとおりである.<BR>1.競技者のトレーニング効果についてみると, COMB群の屈曲筋力は16.9±5.6 (平均±標準偏差) %, NGSS群の屈曲筋力は14.8±5.2%の増加率を示し1両者の筋力増加率はPAIR群の屈曲筋力値との間に有意な差を認めた (P<0.01) .伸展筋力の増加率はCOMB群の値が最も高く12.2±4.7%を示した.<BR>2.一般人のトレーニング効果についてみると, COMB群の屈曲筋力の増加率は29.4±7.2%を示し, PAIR群の屈曲筋力の増加率との間に有意な差を認めた (P<0.Ol) .また競技者のCOMB群の屈曲筋力より有意に高い増加率を認めた (P<0.Ol) .COMB群の伸展筋力の増加率は19.1±5.2%を示した.<BR>3.競技者のCOMB群の屈曲筋力は, 14週間のトレーニング後に14週間の脱トレーニングを行ったのにもかかわらず, トレーニング開始から8.3%の筋力の増加率を示した.一般人についてみるとCOMB群の屈曲筋力はトレーニング開始から17.4%, 伸展筋力は9.8%の筋力の増加率を示した.,<BR>肩甲上部や頚椎下部を強化する筋力トレーニングとして用いられているナローグリップショルダーシュラッグトレーニングは, 頚部の伸展筋力ばかりでなく屈曲筋力を向上させるのに効果があり, このトレーニングとPAIR群で用いた二人組による等尺性トレーニングを併用すれば脱トレーニングによる筋力低下を抑えられることを本研究結果が示唆した.

収録刊行物

  • 体力科学

    体力科学 46 (2), 201-210, 1997

    一般社団法人日本体力医学会

被引用文献 (5)*注記

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参考文献 (29)*注記

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