結腸左半切除にて救命しえた劇症型<i>Clostridium difficile</i>腸炎の1例

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タイトル別名
  • Fulminant <i>Clostridium difficile</i> Colitis Successfully Treated by Left Hemicolectomy

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説明

<p> 症例は85歳の女性で,腹痛,下痢を主訴に当院を受診した.直近3か月に他疾患の治療や抗生剤使用歴はなかった.便の迅速検査でglutamate dehydrogenase(以下,GDHと略記)抗原は陽性であるもClostridium difficile(以下,CDと略記)toxinは陰性であったため感染性腸炎と診断された.入院4日目に腹痛が増悪し,腹部CTでfree airを認めた.同日,便培養検査でCDが検出され,同検体のCD toxinが陽性となったためCD腸炎による大腸穿孔と診断し手術を行った.横行結腸中央部からS状結腸に色調不良を,S状結腸に穿孔を認めたため,結腸左半切除,横行結腸人工肛門造設術を行った.他疾患の治療,抗生剤投与歴がなくても劇症型CD腸炎を発症することがある.また,CD toxinが陰性でもGDH抗原陽性でCD腸炎が疑われればCD腸炎の治療を開始すべきである.</p>

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