-
- 友田 明美
- 福井大学子どものこころの発達研究センター発達支援研究部門
書誌事項
- タイトル別名
-
- THE BRAIN SCIENCE OF MALTREATED CHILDREN AND YOUNG ADULTS
- ヒギャクタイシャ ノ ノウ カガク ケンキュウ
この論文をさがす
説明
<p>小児期のマルトリートメント(不適切な養育)経験は高頻度に精神疾患の発症を招き, 脳の器質的・機能的な変化を伴うことがわかってきた。たとえば, 暴言虐待による聴覚野容積の拡大や両親のDV目撃による視覚野容積の縮小をもたらし, うつ病や PTSD, 認知機能の低下を引き起こす。他の被虐待経験によるヒトの脳に与える影響も明らかになってきた。単独の被虐待経験は一次的に感覚野(視覚野や聴覚野など)の障害を引き起こすが, より多くのタイプの虐待を一度に受けるともっと古い皮質である大脳辺縁系(海馬や扁桃体など)に障害を引き起こす。さらに反応性アタッチメント障害を持つ青少年たちには線条体におけるドパミン機能異常が明らかになってきた。不適切な養育体験と子どもの依存リスクが脳科学的にも密接に関連している可能性が示唆される。</p>
収録刊行物
-
- 児童青年精神医学とその近接領域
-
児童青年精神医学とその近接領域 57 (5), 719-729, 2016
一般社団法人 日本児童青年精神医学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204922771712
-
- NII論文ID
- 130006865838
-
- NII書誌ID
- AN00217101
-
- ISSN
- 24241652
- 02890968
-
- NDL書誌ID
- 027852920
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可