特発性前骨間神経麻痺・後骨間神経麻痺の手術成績

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タイトル別名
  • Clinical Results of Nontraumatic Anterior Interosscous Nerve Paralysis and Posterior Interosseous Nerve Paralvsis

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説明

当科における過去7年間の特発性前骨間神経麻痺および後骨間神経麻痺7症例の手術成績を報告する.症例は前骨間神経麻痺5例,後骨間神経麻痺2例であり,6ヵ月以上保存的に加療するもMMTの改善が2以下の症例に対して神経剥離術を施行した.術後平均観察期間は6.3ヵ月であり,MMTにて4以上の改善を認めた症例は前骨間神経麻痺で2例,後骨間神経麻痺で2例であり,改善を認めなかった症例は3例であった.当院の成績では,前骨間神経麻痺ではFDP麻痺型が術後良好例が多かった.一方,後骨間神経麻痺では全例母指,手指型であったが,術後全例で改善を認めた.また術後2週間で徒手筋力の改善を見せた症例が7例中4例で,すべて経過良好であった.術後急速に回復する症例の存在や,保存療法で回復が遅い症例は予後が悪いとする報告もあり,6ヵ月程度保存的に見て回復傾向が見られなければ,神経剥離術を考慮する方が望ましいと考えられた.

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