骨粗鬆症性椎体骨折に対するBalloon Kyphoplasty:最小侵襲で最大効果を得るための留意点

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抄録

【目的】骨粗鬆症性椎体骨折に対するBKP(Balloon Kyphoplasty)の成績と留意点を報告する.【対象と方法】2011年7月以降BKPを施行した71例のうち,続発性骨粗鬆症,3ヶ月未満のフォローを除いた44例(男性12例,女性32例)を調査した.手術時平均年齢は79歳,平均調査期間は21ヶ月,BKP施行椎体はL1:18,Th12:12,その他14例であった.疼痛,レ線指標の経過,続発性骨折などを調査し統計学的解析を加えた.【結果】手術時間は平均42分であった.VASは有意に改善した(術前73→術後26mm).セメント塞栓や術後感染はなかった.局所後弯は改善したが立位脊椎矢状面アライメントは不変であった.続発性骨折の発生率は38.6%で,危険因子はSQグレード3以上の既存骨折と術前のSVA(後弯)であった.【まとめ】骨粗鬆症性椎体骨折に対するBKPの除痛効果は良好で,低侵襲かつ安全性の高い手技であった.続発性骨折の危険因子は高度の圧潰を伴った既存骨折と,もともとの脊柱後弯変形であった.

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