足底部の血管奇形に対して硬化療法施行後に切除術を行った1例
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説明
血管腫・血管奇形は外科的切除を行っても再発率が高く経過観察されることも多い.そのため治療を要する場合,侵襲の少ない硬化療法を第一選択とすることが増えてきている.今回われわれは小児の足底部に発生した血管奇形に対して硬化療法を行ったあと,症状が残存するために切除術に至った一例を経験したので,文献的考察を加え報告する.症例は6歳の男児で,主訴は右足底部痛である.4歳頃より跛行が出現し,その数ヶ月後より右足底部の腫瘤を自覚,歩行時の疼痛が出現した.右足底部に軟部腫瘤を認め,精査の結果,血管奇形が疑われた.硬化療法を行ったが歩行時の疼痛が持続したため単純摘出術を施行した.術後,疼痛は消失し歩容の改善を認めた.術後6ヶ月のエコー上,再発は認められなかった.硬化療法は低流量の血管奇形に対する治療法として有用だが,症状によっては切除術が必要となることがある.
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 62 (3), 623-625, 2013
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204939849984
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- NII論文ID
- 130004461435
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可