Coccygeal padに対し皮膚腫瘤切除及び尾骨切除を行った1例

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抄録

23歳,男性.中学生頃より仰向けや座位で後ろに体重をかけた際に,尾骨部に疼痛を認めた.高校生頃より皮膚の隆起を認め徐々に増大傾向であった.20代になり座位での疼痛増強傾向であり当院形成外科より当科紹介となった.仙尾部に3×5cm,弾性軟,表面平滑な腫瘤を認め,仙骨尖から尾骨にかけて圧痛を認めた.末梢血,血液生化学,尿検査に異常なく単純X線側面像にて仙骨尖の後方突出,尾骨の屈曲偏位を認めた.MRI像ではT1強調像にて仙尾骨部下方に比較的低信号な線維性病変を認め,Coccygeal padが疑われた.疼痛の原因は尾骨の不安定性によると考えられたため,皮膚腫瘤切除及び尾骨切除を行った.病理検査では表皮の過角化,皮下組織に肥厚した膠原繊維の増殖を認めた.術後6か月には疼痛の改善がみられ再発を認めていない.

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