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抄録
【はじめに】肘関節脱臼骨折は解剖学的な整復が得られても肘関節不安定症や関節拘縮を来しやすく,骨性因子と軟部組織の安定性を得ることが重要である.【症例】80歳女性.転倒により肘関節脱臼骨折を受傷.脱臼整復後の精査で橈骨頭骨折,尺骨鉤状突起骨折,外側側副靭帯損傷を伴ったterrible triadと診断した.治療は人工橈骨頭置換術+外側側副靭帯再建術を施行した.術後早期より可動域訓練を行い,術後1年8ヶ月時点では日常生活には支障はなく,疼痛もほぼ消失,可動域は伸展-30°,屈曲140°,回内50°,回外90°でJOAスコアは85点であった.【考察】本症例はO'Driscoll分類でtip fracture subtype2であり尺骨鈎状突起を内固定しなかったため前方関節包の癒着が原因で伸展制限の可能性が示唆された.しかし活動性の低い高齢者においては良好な結果を得ることができた.
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 64 (1), 109-113, 2015
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204940273024
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- NII論文ID
- 130005071230
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可