この論文をさがす
説明
高齢者や糖尿病透析患者の末梢動脈疾患の足病変を治療する機会が増え,下肢切断件数も増加している.2008年本学会誌で四肢切断術後予後調査結果を発表したが,今回追跡期間を延長し,下肢切断患者の予後を再調査したので報告する.(対象)H15年1月から22年3月までに下肢切断を受けた患者91例99肢,男性52名,女性39名.初回手術時平均年齢は71.7歳.(結果)H22年5月調査時,生存者19名(21%),死亡者61名(67%),生死不明11名.術後平均生存期間は399日で,死因は敗血症や心不全,肺炎であった.累積生存率は1年54.6%,3年38.6%,5年は23.8%で,下腿より大腿切断の予後が悪く有意差を認めた.糖尿病や透析の有無では生存率に有意差を認めなかったが,PAD患者に関しては生存率に有意差を認めた.(考察)周術期管理が困難な患者も多く,合併症のため多数回手術を受ける危険性や短い術後生存期間を考慮すると,血流障害のない部位を初回手術で選択すべきである.
収録刊行物
-
- 整形外科と災害外科
-
整形外科と災害外科 62 (1), 38-41, 2013
西日本整形・災害外科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390001204940776448
-
- NII論文ID
- 10031160407
-
- NII書誌ID
- AN00126582
-
- ISSN
- 13494333
- 00371033
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可