重度足関節変形に対しTaylor Spatial Frame(TSF)を用いて治療した1例

  • 福田 雅俊
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 鬼木 泰成
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 中村 英一
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 田中 あづさ
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 西岡 宏晃
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 高田 興志
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 唐杉 樹
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 岡元 信和
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野
  • 水田 博志
    熊本大学大学院生命科学研究部整形外科学分野

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説明

【症例】17歳男性.生下時から腎不全を有し,12歳より右足関節の歩行時痛と変形を認めた.足関節装具にて加療を受けるも変形が進行し当科を紹介となった.13歳時の初診時,右足関節に著明な外反変形を認めたが,腫脹はなく,可動域は背屈15°,底屈40°であった.初診時のX線では50°の外反変形と天蓋側面角77°の前方角状変形を認めた.5年後には85°の外反変形を呈していたため,腎移植術後にTSFによる変形矯正術を施行した.術後5カ月で術前目標値であった外反角10°へと矯正され,術後1年にて歩行時痛は消失し,下肢アライメントも良好である.【考察】慢性腎不全による骨変形は部分的な骨端線離開によって生じ,約10%に見られるとされている.本症例は角状・回旋・軸偏位・短縮と4種の複合変形であったが,TSFは術前プログラムの遂行により簡易に詳細な矯正が可能であり,これらの重度足関節変形に有用と考えられた.severe ankle deformity

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参考文献 (7)*注記

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