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説明
色素性結節絨毛性滑膜炎(以下PVS)は比較的稀な疾患で膝関節に発生することが多いが,今回,我々は肩関節に発生したPVSの2例の治療を経験したので報告する.症例1,81歳女性,症例2,76歳男性.両症例とも誘因なく肩痛,肩腫脹をきたし,近医での穿刺にて血性関節液を認めPVS疑いにて紹介となった.MRIで両症例とも関節液貯留と滑膜組織があり,症例2は広範囲腱板断裂を認めた.症例1は鏡視下滑膜切除を行った.症例2は変形性関節症を認めたので鏡視下滑膜切除を行い,広範囲腱板断裂用上腕骨人工骨頭置換術を一期的に施行した.術中に摘出した滑膜の病理診断では2例とも滑膜にヘモジデリン沈着を認めPVSとの診断であった.PVS治療後の再発の報告が散見されるが,今回の症例はそれぞれ術後20ヵ月,9ヵ月時点での再発なく経過良好である.
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 62 (1), 168-172, 2013
西日本整形・災害外科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204940811392
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- NII論文ID
- 10031160440
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- NII書誌ID
- AN00126582
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可