当院での結核性脊椎炎の診断と治療 第2報

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1997年,三尾母らは,当院での脊椎カリエスの治療経験を本誌に発表した.今回,2009年から2014年までに当院で治療を行った脊椎カリエス25例について,既報との比較を行った.男性8人女性17人であった.平均75.6(32~90)歳であり,70歳以上の症例が22例(88%)を占めた.肺結核などの脊椎カリエス以外の結核は,15例(60%)に合併した.糖尿病などの合併症は,8例(32%)に認めた.入院時麻痺は10例(40%)に認めた.治療法は,16例(64%)に手術(前方固定7例,腸腰筋膿瘍掻把1例,後方固定8例)を施行し,9例(36%)は保存的に治療した.経過観察期間は,平均20.5(1~50)か月のフォローで,最終調査時に7例が死亡しており,うち5例は保存治療が行われていた.既報と比較し,年齢と治療法に統計学的に有意差を認めた.約20年前と比べて,患者は高齢化し手術が躊躇される患者が増加した.

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