肋骨に癌転移とガス壊疽を合併した1例

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タイトル別名
  • A Case of Rib Metastasis and Gas Gangrene with Colon Cancer

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大腸癌患者に肋骨転移とガス壊疽を合併した1例を経験したので報告する.症例は73歳男性,下行結腸癌に対して下行結腸切除術施行.術後経過良好で退院.退院して3週後に右側胸部痛を主訴に近医受診.炎症反応の上昇を認め精査目的に当院紹介.胸腹部CTで第8肋骨および周囲にガス像を認め,ガス壊疽疑われ当科紹介となる.同日,緊急手術(掻爬,開窓)施行.掻爬部,血液培養からはクロストリジウム属菌が検出され肋骨生検から大腸癌の転移も合併していたことが判明した.創部は開放創としてウェットドレッシングし徐々に肉芽が盛り上がり閉創した.非外傷性ガス壊疽を診療した際は腫瘍の合併を考慮する必要がある.また癌患者を診療する際は転移,感染の合併等も念頭に置く必要があると考えられた.

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