圧迫骨折後の脊椎が安定的前方骨癒合を得る要因とは

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【目的】超高齢社会化時代となり要介護の原因となる脊椎圧迫骨折の治療は重要である.一部に偽関節などが散見されるが安定した前方骨癒合を得る要因は何かを調査した.【症例】対象は平成14年から平成24年までに脊椎圧迫骨折の治療を行った52例,男性12例,女性40例,平均年齢80.5歳.前方骨癒合群と非前方骨癒合群にわけ,骨折高位,骨折部位,MRI評価,前方椎体間隙等を計測した.【結果】前方骨癒合群の前方椎体間隙は平均3.4mm,非前方骨癒合群は平均8.5mmであった.椎体間隙が開く要因としては,椎間板がスペーサーとして残っている場合,椎体前壁の損傷がなく椎体圧縮が起こらない場合,第三腰椎部など前彎部のため十分な圧迫力が加わらない場合などがあった.【考察】前壁損傷がある場合は楔状変形が進むが,椎体間隙が狭まる場合は初期にコルセット固定をする事で安定化する.骨折部に牽引力が加わるような固定はよくない.

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