配偶がワモンゴキブリ, クロゴキブリ及びチャバネゴキブリの産卵に及ぼす影響と単為生殖の可能性

DOI Web Site Web Site 被引用文献4件 参考文献17件

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of mating on oviposition, and possibility of parthenogenesis of three domestic cockroach species, the American cockroach, Periplaneta americana; the Smoky brown cockroach, Periplaneta fuliginosa; and the German cockroach, Blattella germanica
  • Effects of mating on oviposition and po

この論文をさがす

説明

配偶の有無が3種家屋住居性ゴキブリの産卵に及ぼす影響及び単為生殖の可能性について調べた。ワモンゴキブリとクロゴキブリでは処女雌は配偶している雌より成虫の生存期間が長かったが, チャバネゴキブリでは雌成虫の生存期間には配偶の影響がみられなかった。ワモンゴキブリでは配偶している雌は平均で34卵鞘を産下したが, 処女雌は8.9卵鞘しか産下しなかった。クロゴキブリも同様で, 処女雌の産下した卵鞘数は6.2で, 配偶している雌の24.5%であった。また, 処女雌の産下した卵鞘には卵の入っていない奇形卵鞘が多数含まれ, その比率はワモンゴキブリでは64%, クロゴキブリは61%であった。これに対して, チャバネゴキブリでは処女雌の産卵数は配偶している雌とほぼ同数で, 奇形卵鞘もみられなかった。単為生殖はワモンゴキブリとクロゴキブリに観察された。ワモンゴキブリでは未受精卵鞘の孵化率は18.7%で, クロゴキブリでは16.7%であった。単為生殖で得られた子孫はすべて雌であった。チャバネゴキブリでは単為生殖が認められなかった。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 49 (1), 27-32, 1998

    日本衛生動物学会

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (17)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ