河川性ユスリカ数属における棲み分けについて

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タイトル別名
  • Intrageneric habitat segregations among chironomid species of several genera in river environments
  • Intrageneric habitat segregations among chiromid species of several genera in river environments
  • Intrageneric habitat segregations among

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説明

多くの種を含むユスリカ4属, Cricotopus, Polypedilum, Rheotanytarsus及びTanytarsusについて, 種々の環境要因に関する属内での棲み分けを明らかにするために, 広島県太田川水系の標高, 河川形態型, 電気伝導度の異なる地点の早瀬と淵に設置した人工基質の付着物から羽化する雄成虫を同定した。さらに, 各要因を3つの範囲に分け, 各種が有意に多く出現した範囲をその種が要求する範囲と考え, 各要因について要求する範囲の同属の種間での相違を調べた。その結果, 標高に関しては, Polypedilum属では, P. hiroshimaenseは高標高域, P. asakawaense及びP. convictumは中標高域, P. japonicum及びP. nubiferは低標高域を要求すると考えられた。Rheotanytarsus属3種, R. tamaquintus, R. tamasecundus及びR. tamatertiusは全て高標高域を要求すると考えられた。河川形態型に関しては, Tanytarsus属では, T. tamakutibasiはAa型, T. tamaoctavusはAa-Bb型, T. oyamai, T. takahashii, T. tamagotoi及びT. unagiseptimusはBb/Bc型を要求した。河床型については, Cricotopus属では, C. metatibialis及びC. triannulatusは瀬, C. bimaculatusは淵を要求した。Tanytarsus属ではT. arduennensisのみが瀬を要求した。電気伝導度については, Rheotanytarsus属の場合, R. tamaquintus, R. tamatertiusは低レベル, R. tamasecundusは中レベル, R. fluminisは高レベルを要求すると考えられた。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 49 (1), 41-50, 1998

    日本衛生動物学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (11)*注記

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