Nankor 散布によるハエ成虫及び幼虫の駆除実験

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タイトル別名
  • A control test of flies and their larvae by the application of Nankor
  • Nankor サンプ ニ ヨル ハエ セイチュウ オヨビ ヨウチュウ ノ クジョ ジッケン

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説明

兵庫県加東郡滝野町多井田の農村集落で, 1960年8〜9月にわたつて, Nankor(有効成分Ronnel)製剤を用い, ハエの成虫および幼虫の駆除実験を行つた.0.5%油剤を1m^2あたり50ccの割合で屋内や畜舎の天井側壁に噴霧するか, あるいは1%油剤の煙霧を33m^2あたり3分の割で吹きこんだ.これを10日, 14日, 20日の間隔でくりかえし, 同時に1週に1回ずつ, 10%乳剤の400倍液を1l/m^2畜舎のしきわらに散布し, また2l/m^2の割で便池に散布した.この綜合的な効果として, 第1回散布後15〜20日後には, ハエの成虫が著しく減少し, 特に畜舎ではその減少で顕著であつた.これは, 一面で成虫に対するくりかえし散布の効果もあろうが, それ以上に, しきわらに散布した薬剤の効果が, 羽化成虫を減少せしめたものと推定した.また, 便池のハエ幼虫に稀釈倍数をかえて散布実験を行つた結果, Nankor 10%乳剤の200〜400倍液を2l/m^2の割で散布すれば, おおむね実際的な効果を収め得るが4〜7日後には再発生するため, 実際の散布間隔としては7〜10日が適当であると認めた.更に, ハエとり紙やハエとりリボンによるハエの捕集数と, Fly grillの指数との関係を求め, これに若干の考察を加えた.

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 12 (1), 95-100, 1961

    日本衛生動物学会

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