イエバエにおける数種ピレスロイド系殺虫剤の処理方法の違いと殺虫力

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  • Topical and injection toxicities of some pyrethroids in the housefly, Musca domestica L.

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イエバエにおけるピレスロイド系殺虫剤の選択毒性に関する研究の一環として, 局所施用法と注射法による殺虫力について検討した。ピレスロイドは供試したイエバエ(Lab-em-7-em系統)に強いノックダウン作用を示したが, 24および48時間後のLD_<50>値は対照のフェニトロチオンと著しい違いは認められなかった。局所施用法により最も殺虫力の強かったのはサイペルメトリンであったが, 注射ではフェンバレレートの殺虫力が最も強かった。局所施用において, α-シアン置換はS-5439とフェンバレレートの場合を除き, 殺虫力, ノックダウン作用とも高まった。局所施用と注射によるLD_<50>値から, 大部分のピレスロイド(フェノトリン, サイフェノトリン, サイペルメトリン, S-5439)とフェニトロチオンはリンデン, ペルメトリン, フェンバレレートおよびフェンプロパスリンに比べ, イエバエの表皮透過性が高いことが考えられた。供試した殺虫剤の殺虫力は次のような順になった。サイペルメトリン》サイフェノトリン&ge;フェンプロパスリン&ge;フェニトロチオン>フェンバレレート&ge; S-5439&ge;リンデン&ge;ペルメトリン>フェノトリン。またフェニトロチオンはイエバエに対し, ほとんどノックダウン作用を示さなかった。

収録刊行物

  • 衛生動物

    衛生動物 36 (1), 31-38, 1985

    日本衛生動物学会

被引用文献 (1)*注記

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