健常妊婦の分娩時における心機能について

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タイトル別名
  • Studies on the Cardiac Function before and after Labor in Normal Pregnant Women
  • ケンジョウ ニンプ ノ ブンベンジ ニ オケル シンキノウ ニ ツイテ

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健常妊婦100例及び心疾患合併妊婦13例計113例について, その分娩前後即ち陣痛未発来時と胎児娩出直後における心機能に及ぼす影響を検討するため, 対象を経産回数, 年令, 分娩所要時間の三項目に分類し, 主として心電図所見を中心として, 心拍数, P-Q間隔, QTc軸, P平均電気軸等の諸項目について分析検討を加え, 更に心筋の酸素消費量と相関すると云われるRPQ indexの分娩前後の変化について検討しST分節の変化との対比を行つた.<br>主なる成績は〔1〕健常妊婦では分娩後(a)心拍数の増加(b)QTcの軽度延長(c)P平均電気軸の右偏向(d)QRS平均電気軸の右偏傾向(e)STの軽度降下〔2〕以上の所見は30才以上の妊婦, 分娩所要時間の遷延した例に著明に認められる様であつた. 〔3〕心疾患妊婦の上記所見は若干例の検討であるが, 健常例に比しやや著明であつた. 〔4〕RPQ値の増大率はST降下例及び心疾患妊婦に著明であつた.

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