異なる画像所見,臨床経過を示したposterior reversible encephalopathy syndrome（PRES）合併妊娠の4症例

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タイトル別名
  • Posterior reversible encephalopathy syndrome (PRES) showing different CT or MR findings and clinical courses : a report of four cases with pregnancy
  • 症例報告 異なる画像所見,臨床経過を示したposterior reversible encephalopathy syndrome (PRES)合併妊娠の4症例
  • ショウレイ ホウコク コトナル ガゾウ ショケン,リンショウ ケイカ オ シメシタ posterior reversible encephalopathy syndrome (PRES)ガッペイ ニンシン ノ 4 ショウレイ

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抄録

Posterior reversible encephalopathy syndrome（PRES）は特徴的な画像所見と，多様な臨床症状を呈する可逆性の中枢神経合併症の総称である．今回われわれは当院で2011年から2012年の2年間に経験したPRES合併妊娠の4症例の異なる臨床症状と画像所見との関連性について検討した．各症例の発症年齢は29，27，41，23歳であった．いずれも初産婦であった．分娩週数は28，39，33，39週で，いずれも緊急帝王切開術による分娩であった．妊娠高血圧症候群の病型・重症度に関しては，早発型の重症高血圧腎症から妊娠子癇，妊娠高血圧症候群未発症であったが，分娩子癇発症，遅発型の重症妊娠高血圧腎症およびHELLP症候群疑い，遅発型の軽症妊娠高血圧症候群から分娩子癇と異なる状態を呈した．神経学的症状は軽度視覚障害，未発症，視覚障害，不随意運動を認めた．病変は，後頭葉の浮腫，後頭葉・基底核の浮腫，頭頂葉・前頭葉・側頭葉・後頭葉・基底核・視床の広範に及ぶ浮腫，頭頂葉・後頭葉・基底核の浮腫であった．発症から軽快までに11，10，27，16日を要した．以上PRES合併妊娠4症において，子癇発症や神経学的症候と脳の浮腫病変部位との関連はみられなかったが，浮腫が広範であると軽快までにより時間を要した．画像所見と臨床症状の関連を解明するため，今後さらなる症例の蓄積が必要であると考える．〔産婦の進歩66（1）：50-55，2014（平成26年2月）〕

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